切れ毛の原因とは？急に増えたときの改善方法を現役美容師が解説

髪がボサボサ！切れ毛の原因

髪がボサボサ、パサついて見えると気分が上がらないですよね？

さて、切れ毛はなぜできてしまうのでしょうか？

切れ毛の原因はいくつかあります。

改善や予防をする前に切れ毛の原因を知っておきましょう。

主な切れ毛の原因は7つあります。

順に解説していきます。

• パーマ・縮毛矯正・カラーなどの薬剤
• ドライヤー・ヘアアイロンなどの熱
• ブラシやタオルドライ時の摩擦
• 髪の毛の自然乾燥
• 紫外線
• ストレスや生活習慣の乱れ
• ホルモンバランスの影響

パーマ・縮毛矯正・カラーなどの薬剤

パーマ・縮毛矯正・カラーなどの薬剤を使った施術は、切れ毛の原因になります。

髪の内部構造に化学的な変化を引き起こすため、髪にダメージを与えやすくなります。

パーマは、髪の形状を変えるために、強力な薬剤を使用して髪の内部の結合を一時的に破壊し、その後、再結合させる施術です。

この過程で、髪のキューティクル（表面の保護層）が損傷しやすくなり、髪に影響してしまいます。

椎名知久

パーマによって、キューティクルが損傷します。
キューティクルが破壊されると、髪が乾燥しやすくなり、保湿力が低下します。
また、髪内部の結合が弱くなるため、髪が切れやすくなります。

ヘアカラーリングも、特にブリーチ（脱色）や強力な染料を使用する場合、髪に大きなダメージを与える可能性があります。

市販ヘアカラーを選ぶときはこちらの記事を参考にしてみてください。

また白髪染めの頻度を抑えたい方は白髪染めシャンプーを検討するのも良いでしょう。

縮毛矯正も切れ毛の原因になることがあります。

縮毛矯正は、強力な薬剤と熱を使用して髪の内部構造を変える施術なので、この過程で髪に大きなダメージを与える可能性があります。

縮毛矯正には、髪の結合を壊して再形成するために強力なアルカリ性の薬剤が使用されます。

この薬剤は、髪のキューティクルを開き、髪の内部に浸透します。

これにより、髪の強度が低下し、切れやすくなります。

また、縮毛矯正は高温のアイロンが使用されます。

高温の熱は髪の水分を奪い、髪を乾燥させ、脆くする原因となります。

縮毛矯正頻度を抑えたい方は縮毛矯正いらずのジャンプーを選択すると良いでしょう。

ドライヤー・ヘアアイロンなどの熱

ドライヤーやヘアアイロンなどの熱が切れ毛の原因になることがあります。

ドライヤーやヘアアイロンは、髪に高温の熱を直接当てるため、髪に負担が掛かります。

その結果、切れ毛ができてしまう可能性があります。

ドライヤーで髪を必要以上に乾かし過ぎたり、毎日、高温でヘアアイロンを使用していると、切れ毛になるリスクは高まります。

同じ部分に熱を当て続けてしまうと、髪へのダメージが進行してしまうからです。

髪の内部に含まれる水分が高温によって急激に蒸発し、髪が乾燥します。

乾燥した髪は脆くなりやすく、切れ毛や裂け毛の原因となります。

また、髪の表面のキューティクルは高温の熱によって損傷し、剥がれやすくなります。

キューティクルが損傷すると、髪の内部が保護されなくなり、ダメージが進行しやすくなります。

フルールヘア

髪はケラチンというタンパク質でできています。
高温の熱にさらされることで、このケラチンが変性し、髪の強度が低下し、ダメージしやすい髪になります。

ブラシやタオルドライ時の摩擦

ブラシやタオルドライ時の摩擦が切れ毛の原因になることがあります。

摩擦は、髪のキューティクルを傷つけ、切れ毛を引き起こす可能性があります。

髪のキューティクルは非常にデリケートで、強いタオルドライや頻繁なブラッシングによって簡単に傷つきます。

キューティクルが剥がれると、髪の内部が保護されなくなり、ダメージが進行しやすくなります。

無意識で髪を触ってしまうクセのある方は注意しましょう。

髪の毛の自然乾燥

髪をドライヤーを使わず、自然乾燥することも切れ毛の原因になります。

一見、自然乾燥だとドライヤーの熱によるダメージを避けることができるので、髪に優しいと思う方もいるかもしれませんが、そうではありません。

椎名知久

髪が長時間濡れた状態でいると、キューティクルが開いたままになり、外部のダメージを受けやすくなります。
また、湿った髪は摩擦に弱く、切れやすくなります。

自然乾燥の間に髪が絡まったり、枕や衣服と摩擦が起こると、切れ毛ができやすくなります。

りません。

髪の成長が妨げられることがあります。

紫外線

紫外線が切れ毛の原因になることがあります。

紫外線は髪の表面だけでなく、内部にもダメージを与えるため、切れ毛を引き起こす可能性があります。

紫外線は髪の主成分であるケラチンというタンパク質を分解します。

これにより、髪の強度が低下し、切れやすくなります。

また、紫外線は髪の色素であるメラニンを劣化させ、髪が色褪せたり、パサつきやすくなります。

特に、カラーリングした髪は紫外線に対してより敏感です。

フルールヘア

紫外線は髪の水分を奪い、乾燥させます。
乾燥した髪は弾力がなく、切れ毛や裂け毛の原因となります。

ストレスや生活習慣の乱れ

過度なストレスや喫煙、栄養不足など、ストレスや生活習慣の乱れが切れ毛の原因になります。

ストレスは体内のホルモンバランスを乱し、髪の成長サイクルに影響を与えます。

特に、ストレスホルモンが増加すると、髪が成長期から休止期に移行しやすくなり、抜け毛や切れ毛が増えることがあります。

ストレスが続くと、血行が悪くなり、頭皮に十分な血液や栄養が届かなくなります。

これにより、髪の健康が損なわれ、髪が弱くなり、切れやすくなります。

また、食生活が乱れたり睡眠不足になったりすると、髪の健康に必要な栄養が不足し、切れ毛の原因となります。

髪の健康には、ビタミンやミネラル、タンパク質などの栄養素が必要です。

不規則な食生活や栄養不足は、髪の成長を妨げ、切れ毛の原因になります。

睡眠もとても重要で、体の回復と修復の役割があります。

睡眠不足は、髪の成長や修復を妨げ、切れ毛のできやすい脆い髪の原因となります。

ホルモンバランスの影響

ホルモンバランスの乱れが切れ毛の原因になることがあります。

ホルモンは体内のさまざまな機能を調節しており、髪の成長や健康にも重要な役割を果たしています。

ホルモンバランスが乱れると、様々な影響が髪に出ます。

ホルモンバランスが乱れると、ヘアサイクルが崩れ、髪が成長期から早く休止期に移行しやすくなり、抜け毛や切れ毛が増えることがあります。

椎名知久

女性の場合、更年期や産後、ストレスなどで髪の成長を促進する作用のある女性ホルモンの分泌が低下した結果、髪が細くなり、切れやすくなることがあります。
また、髪の成長を抑制し、髪を細く、弱くする男性ホルモンが増えると、髪に悪影響を及ぼすことがあります。

切れ毛が急に増えたときの改善方法

切れ毛の原因がわかったところで、続いては切れ毛の改善や予防方法について解説していきましょう。

いつも通り、髪のお手入れしているのに、切れ毛が中々治らない方や、最近、急に切れ毛が増えたと感じている方は早めに対策をしていきましょう。

日頃のちょっとした工夫で切れ毛対策ができますよ。

切れ毛対策には8つあるので、順にみていきましょう。

• シャンプーや使い方を見直す
• カラーやパーマの頻度を減らす
• 正しいドライヤーのかけ方をする
• ヘアアイロンの温度を調節する
• 摩擦をできるだけ抑える
• 生活習慣を整える
• 紫外線対策を徹底する
• 美容院でカットする

シャンプーや使い方を見直す

切れ毛を予防するためには、適切なシャンプーと正しいシャンプーの方法を見直してみましょう。

切れ毛を予防するシャンプーの選び方

まず、切れ毛を予防するシャンプー選びのポイント3つ、お伝えしますね。

1. 保湿成分を含むシャンプーを選ぶ

切れ毛を予防するためには、保湿効果の高いシャンプーやコンディショナーを選びましょう。

2. 低刺激性のシャンプーを選ぶ

切れ毛を予防するためには、低刺激性のシャンプーを選びましょう。

髪と頭皮を優しく洗浄し、必要な水分を保持するシャンプーがベストです。

3. 添加物や刺激のある成分は避ける

切れ毛を予防するためには、添加物や刺激になる成分が含まれていないシャンプーを選びます。

硫酸系洗浄剤やパラベン、人工香料などの刺激物質は髪や頭皮に負担をかける可能性があるため、避けた方がいいでしょう。

シャンプーの選び方の記事も参考にして、切れ毛のない綺麗な髪を目指しましょう！

切れ毛を予防する正しいシャンプーの方法

次に、切れ毛を予防するための正しいシャンプーの方法についてお伝えしますね。

ポイントは6つあります。

順に解説します。

1. 水で髪をしっかり濡らす

シャンプーを使う前に、十分な量の水で髪を濡らします。

髪がしっかりと濡れていると、シャンプーがより効果的に泡立ち、髪と頭皮を優しく洗浄することができます。

2. 適量のシャンプーを手に取り泡立てる

シャンプーを手のひらに適量取り、水でよく泡立てます。

泡立てたシャンプーを髪全体に均等になじませます。

3. マッサージしながら洗う

シャンプーを髪全体になじませたら、指の腹を使って頭皮をマッサージするように洗います。

頭皮の血行を促進し、余分な皮脂や汚れを落としましょう。

4. 洗い流す際は十分な水量を使う

シャンプーをしっかりと洗い流す際には、十分な量の水を使って髪と頭皮を十分にすすぎます。

シャンプー剤の洗い残しのないように注意しましょう。

5. 適切な温度の水を使う

シャンプー時に使用する水の温度は、熱すぎず冷たすぎず、ぬるま湯が適しています。

水温が高過ぎると髪を乾燥させ、切れ毛の原因になります。

6. コンディショナーやトリートメントを使用する

シャンプー後にコンディショナーやトリートメントを使い、髪を保湿しましょう。

特に髪の毛先に重点的に使うと効果的です。

またトリートメントの選び方では、選ぶポイントを分かりやすく紹介しているのでぜひ参考にしてください。

カラーやパーマの頻度を減らす

切れ毛を予防するために、カラーやパーマの頻度を減らすことも検討してみましょう。

カラーやパーマの薬剤は、髪の内部やキューティクルに負担をかけてしまうものです。

髪の負担を考えて、部分的な施術にするなど、担当の美容師さんと相談してみましょう。

例えば、カラーの場合だと、伸びてきた根元部分だけカラーするリタッチの方法があります。

正しいドライヤーのかけ方をする

切れ毛を予防するために、正しいドライヤーのかけ方を知っておきましょう。

ポイントがいくつかあるのでお伝えします。

 正しいドライヤーのかけ方 

• 適切な温度
• 適切な距離
• 動かしながら乾かす
• 冷風を使う
• 熱を均等に分散する
• 保護アイテムを使用する
• 毛先から根元に向かって乾かす

椎名知久

ドライヤーを上手に使うコツは、温風と冷風を交互に当てることです。
髪や頭皮への熱ダメージが軽減されますよ！

ヘアアイロンの温度を調節する

髪の状態に合わせて、温度調節すると、切れ毛の予防になります。

最高でも160℃を限度に使用するようにしましょう。

細毛・ダメージ毛には120〜150℃前後、太くて健康毛には160℃以下程度がいいでしょう。

フルールヘア

ヘアアイロンを使用する前に、熱から保護するミストやジェルを使うのがいいでしょう。
また、傷みにくいヘアアイロンを使うのもいいですよ！

摩擦をできるだけ抑える

髪への摩擦をできるだけ避けることで、切れ毛の予防になります。

髪のキューティクルは、とても敏感です。

摩擦することで、キューティクルが剥がれやすくなり、脆くなり切れ毛になってしまいます。

髪の毛をむやみに触らない、タオルで濡れた髪を拭く時は丁寧に拭く、ブラッシングの際は優しく行うなどの工夫をしましょう。

生活習慣を整える

生活習慣を整えることで、切れ毛を予防することができます。

生活習慣を整えるには次の4つのポイントがあります。

 生活習慣を整える4つのポイント 

• ストレスを軽減
• バランスの取れた食事

椎名知久

ビタミンA、C、D、E、鉄、亜鉛、オメガ3脂肪酸などの栄養素を含むバランスの取れた食事を摂るよう心がけましょう。
髪の健康を体の中からサポートできます。

• 良質な睡眠

毎晩7～9時間の質の良い睡眠を確保し、体と髪の回復を促しましょう。

• 定期的な運動

血行を促進するために、定期的に運動を行います。

血行を良くすることで、髪が健康に成長するのをサポートします。

また、運動はストレスの軽減にも役立ちます。

切れ毛のない健康で美しい髪をつくるのには規則正しい生活が必要！

紫外線対策を徹底する

紫外線対策を徹底することで、切れ毛の予防になります。

紫外線から髪を守る方法には次の5つのポイントがあります。

 紫外線から髪を守る5つの方法 

• 帽子や日傘を使う
• UVカットスプレーの使用
• 保湿ケア
• 髪をまとめる
• 定期的なトリートメント

紫外線から髪を守るだけでなく、紫外線に当たった後、十分なヘアケアをすればダメージ軽減につながります。

美容院でカットする

切れ毛ができてしまっている場合、そのまま放置するのもよくありません。

美容院で、切れ毛のあるダメージ部分をカットしてもらいましょう。

見た目が綺麗に見えない上、切れ毛になっている状態の髪を放置することで、健康な髪にまでダメージが広がる可能性が高いです。

切れ毛の予防には、切れ毛をこれ以上、増やさないことも大切です。

切れ毛のよくある質問・Q＆A