更年期の抜け毛はいつまで続く？止まらない原因や対処法を解説

更年期の抜け毛がひどい原因

更年期の抜け毛には、いくつか原因があります。

次に5つの原因を挙げましたので、詳しく解説していきます。

対策を打つ前に、なぜ抜け毛になるのか、その原因を理解しておくといいでしょう。

• ストレス増加
• エストロゲンの分泌量の減少
• ヘアサイクルの乱れによるもの
• 自律神経の乱れ
• 頭皮の乾燥

ストレス増加

更年期は身体的な変化に伴い、精神的にもストレスを感じやすい時期です。

椎名知久

ストレスがかかると、体内でコルチゾールというストレスホルモンが増加します。
このホルモンの過剰分泌が、毛周期に影響を与え、毛髪の成長を妨げることがあります。

ストレスはホルモンバランスに悪影響を及ぼし、さらに抜け毛を悪化させることがあります。

エストロゲンの分泌量の減少

更年期には、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が減少します。

エストロゲンは毛髪の成長を促進し、健康を維持する役割を果たしているため、その減少は毛髪の成長サイクルに影響を与え、抜け毛が増加することがあります。

また、エストロゲンの減少に伴い、男性ホルモンであるアンドロゲンの影響が相対的に強くなります。

アンドロゲンは毛髪の成長を抑制し、毛包を縮小させることがあります。

これが、特に頭頂部の毛髪の薄毛を引き起こす原因となります。

ホルモンバランスの変動で、髪の成長サイクルが乱れ、抜け毛が増えます。

ヘアサイクルの乱れによるもの

更年期の抜け毛はヘアサイクルの乱れが原因の場合もあります。

フルールヘア

ヘアサイクルとは、髪が生えてきて抜けるまでの周期をいいます。
一般的に2～6年の周期といわれています。

女性ホルモンが減少すると、ヘアサイクルが乱れやすくなります。

新たに髪が生えてくるのに時間が掛かったり、生えてきても髪が細くなる場合があります。

産毛の状態から伸びない等の症状が見られることも。

自律神経の乱れ

自律神経の乱れが抜け毛の原因になります。

自律神経は、体の様々な機能を調節する役割を担っており、そのバランスが乱れると、毛髪の健康にも影響を及ぼします。

自律神経の乱れによって、特に交感神経が過剰に働くと血管が収縮し、頭皮への血流が減少します。

毛根に十分な酸素や栄養素が供給されないと、毛髪の成長が妨げられ、抜け毛が増加します。

頭皮の乾燥

頭皮の乾燥も抜け毛の原因のひとつです。

女性ホルモンが減少すると、頭皮が乾燥しやすくなります。

乾燥した頭皮では、健康な髪を育てていきにくくなります。

健康的な髪を育てるには、頭皮の状態も健康であることが大切です。

更年期の抜け毛の対処法

更年期の抜け毛の原因が分かったところで、続いてその対処法5つを解説します。

更年期を避けることは無理ですが、抜け毛対策に取り組むことで改善の可能性は十分にあります。

普段からできる抜け毛対処法を紹介します。

• 正しいヘアケアをする
• 生活習慣を見直す
• 適度な運動をする
• 育毛剤やサプリメントを使う
• 症状がひどいときはクリニックに相談を

正しいヘアケアをする

まずは、抜け毛対策として正しいヘアケアを心掛けましょう。

自分の髪質に合ったシャンプー・トリートメントを使用し、頭皮と髪を優しく洗います。

そして、頭皮のマッサージを行いましょう。

マッサージの効果で血行を促進し、髪の成長をサポートします。

また、熱を使ったスタイリングや化学的な処理は避け、髪に負担をかけないようにしましょう。

「シャンプーの選び方」「トリートメントの選び方」を参考にして自分に合ったヘアケアを選択してくださいね。

頭皮と髪に負担を掛けないケアが大事！

生活習慣を見直す

生活習慣を見直しが抜け毛対策のひとつとなります。

特に、食事、ストレス、睡眠が髪の健康に大きく関わります。

まず、栄養豊富な食事は、髪の健康に必要です。

特にビタミンB、ビタミンD、鉄分、亜鉛などを含む食事が有効でしょう。

次に、ストレス管理も重要です。

ストレスは抜け毛を悪化させる可能性があるため、リラクゼーションや趣味などを取り入れてストレスを上手く解消しましょう。

そして、質の良い睡眠を心掛けましょう。

睡眠は毛髪の健康に重要で、睡眠不足や浅い眠りが続くと、体全体の健康が損なわれ、毛髪の成長にも悪影響を及ぼします。

栄養バランスの良い食事、ストレス管理、良質な睡眠を心掛けましょう。

適度な運動をする

抜け毛対策として、適度な運動もおすすめです。

運動はストレスを軽減し、全身の血行を促進することで髪の成長をサポートします。

ウォーキング、ヨガ、ピラティス、水泳などがおすすめです。

育毛剤やサプリメントを使う

育毛剤やサプリメントを使うのもありでしょう。

これらは、健康な髪の成長をサポートしてくれます。

育毛剤は、頭皮環境の改善、ヘアサイクルを整える役割があります。

継続的に使用することで、今ある髪を維持したり、抜け毛を予防できます。

椎名知久

育毛剤は最低3カ月以上、継続して使いましょう。

また、サプリメントは髪の成長、頭皮環境を整える役割があります。

フケ毛を予防するのに用いられるサプリメントは、L-リジン、ビタミンE、ビオチン、ビタミンD、鉄分、亜鉛、コラーゲンペプチド、イソフラボン等が代表的です。

ただし、サプリメントはあくまで食事で賄えない栄養を補うものなので、栄養バランスのいい食事を摂ることが基本です。

育毛剤やサプリメントは、抜け毛予防をサポートします。

症状がひどいときはクリニックに相談を

抜け毛の症状がひどい場合は専門のクリニックへ相談しましょう。

皮膚科か婦人科、または薄毛治療の専門のクリニックを受診するといいでしょう。

ホルモン療法やサプリメントなど、専門的な治療を受けることで症状の軽減が期待できます。

更年期の抜け毛はいつまでのよくある質問・Q＆A

更年期になるとどのくらい髪の毛が抜けるのですか？

健康な人でも、通常は1日に50〜100本の髪の毛が自然に抜けます。

更年期になると、この範囲を超えて抜け毛が増えることがあります。

フルールヘア

更年期の影響で、特に頭頂部や前頭部の髪が薄くなることがあります。
これは女性型脱毛症と呼ばれます。

イソフラボンは更年期の抜け毛に効きますか？

イソフラボンは、更年期の抜け毛に対して一定の効果が期待できる成分として注目されています。

イソフラボンは植物エストロゲンとも呼ばれ、体内でエストロゲン（女性ホルモン）に似た働きをします。

主に大豆製品に含まれています。

椎名知久

大豆の過剰摂取はホルモンバランスを崩す場合があるので、
適量を守ることが大切です！

更年期の抜け毛は何科を受診すればいいですか？

まずは皮膚科か婦人科を受診するのが一般的です。

皮膚科は、髪や頭皮の健康に関する問題を専門に扱う科です。

抜け毛や薄毛の原因を特定し、適切な治療法を提供してくれます。

婦人科では、ホルモン療法や更年期障害全般に対する治療が提供されます。